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みなさんこんにちは。マーヤです。
先週、東日本大震災の津波の被害が大きかった宮城県南三陸町に行ってきました。
長くなりますが、最後まで読んで下さると嬉しいです。
2年前、母が長年務めた小学校の教員を退職する時、道徳の授業のために作った「命の学習」についてのレポートを読みました。
それは7年前、母の務める学校に南三陸町から赴任してきた先生がいたことから始まりました。
その時から母は、南三陸町の津波被害について勉強し、励ましの手紙を届けたり、レポートを書いたり、
学校の授業で命の大切さについて子供たちに教えてきました。
母の大きな愛と努力に、とても感動したことを今でもよく覚えています。
母は、定年後、再雇用という形で小学校の教師を続ける道を選びました。
母があと何年元気でいられるか心配になってきた近年、一度は足を運んでみたいと思っていた現地へ、
叔母を含めた三人で旅行へ行くことになりました。
仙台で待ち合わせをして、南三陸町までバスで約1時間半。
バスから眺める景色がだんだん田舎になっていくと同時に、気づいたのは家や建物が新しいこと。
母がこの辺りも全て津波の被害にあったと教えてくれました。
私たちが泊まったのは、南三陸の海が一望できるホテル観洋。
震災当時は 2 階まで浸水し大変だったそうですが、たくさんの方の避難場所にもなったそうです。
着いてすぐに目に留まったのは、当時の被害の大きさを物語る映像や写真。胸が詰まりました。
そのあとすぐに向かったのは、母が毎年レポートや手紙を届けている志津川小学校。
教頭先生が屋上まで案内してくれ、街の全貌が見渡せました。
新しい建物も建っていましたが、まだ復興が進んでいない場所もたくさんありました。
当時は20メートルの高さまで津波が来たそうで、実際に訪れてみるとこんな高さまで波が来たの!?と驚きを隠せませんでした。
その後は、さんさん市場という新しく出来た市場に行きました。
https://www.sansan-minamisanriku.com/exhibition-hall/
印象に残ったのが、佐藤さんという写真家の方が開いている写真屋さんです。
佐藤さんは津波の被害が起きた当初からずっと南三陸町の写真を撮り続け、
少しでもたくさんの方に津波の被害を知ってもらおうと写真屋にギャラリーを併設しています。
当時の写真が生々しく、鮮明に飾ってありました。メチャクチャに破壊された街、恐怖に耐える人々。
これが現実なのかと思うと涙が止まりませんでした。
「○○君へ 今まで愛してくれてありがとう!」という手紙が目に留まりました。
きっと、もう命はないとわかった一人の女性が愛する男性に書いたメッセージです。
もしも自分の身にこの悲劇が起きたら、と想像するだけで胸が締め付けられるような想いでした。
翌日、ホテル観洋から毎朝出ている「語り部バス」に乗りました。
実際に被害にあった場所を、現地の方が当時の状況を語りながら案内をしてくれるバスです。
語ってくれたのは、語り部バスの部長さん。
悲しい気持ちになりすぎないように、ジョークを交えながらとても上手にお話をしてくださいました。
小学生が津波に流されてしまい、勇敢にも助けに行った担任の先生も流されてしまった話。
防災センターから、「大きな津波がきます。逃げてください。」とアナ ウンスをし続けて、亡くなってしまった若い女性。
歳をとった祖父母を見捨てることができなくて、家族全員が被害にあっ てしまった家庭。
たくさんの悲しいお話がありました。中でも、一番に印象に残った話が あります。
高台にある神社に避難した人々がいました。凍えるような寒さの中、女 性と子どもたちは神社の建物の中で暖を取りました。
建物に入れなかった男性たち。
その中に、明日卒業式を迎える6年生の少年がいました。
彼は、卒業式で歌うはずの歌を口ずさみ始めました。
何度も何度も歌ううちに、そこにいる全員が歌詞を覚えて大合唱になり、一夜を明かしま した。
その神社に避難した全員が助かったそうです。
南三陸町に訪れて一番良かったことは、悲しみだけではなく、人々の優 しさと生きるエネルギーを肌で感じたことです。
現地で出会った方々は、辛い悲しみを乗り越えた後の芯の強さと、地元を愛する深い心を持って いました。
そして、悲しみを二度と繰り返さないよう、防災がいかに大切かを教えてくださいました。深く、重みのある言葉でした。
今回この旅行に誘ってくれた母。現地の方にレポートを届ける後ろ姿は、 とてもたくましくとても健気で、強く心を打たれました。
母は教師という職業が本当に天職の、「大切なことを教える教師」なんだと改めて実 感しました。
当たり前と思っている日々の生活。それがいかに大切で尊いものなのか、 深く考えさせられました。
温暖化による異常気象、震災だけではなくたくさんの天災が起こっている現代だからこそ、一歩足を止めて「地球と 向き合う」ことを考えるべきだと思いました。
私自身ができることは何なのか、自分の心としっかり向き合って、今後 の作品作りにも励んでいきたいと思います。
まずは、この想いを知ってもらうことから、と思い体験を元にこの文章を書きまし た。
長くなりましたが、読んでくださりありがとうございます。
母と私を支えてくれているたくさんの方に感謝して。
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